2010年5月20日木曜日

日本辺境論



経営の世界における「日本のガラパゴス化」という定説が言われて久しい昨今。
敢えて「それで良いんじゃね?」という内容の本がこちら。


本の内容があまりにも多彩、悪く言うと雑多なので、読み辛い部分はあるように思います。
論理の展開も、飛躍している部分があるのでその傾向に拍車はかかっているかと。


しかし、それを考慮した上で面白いと思いました。
特に「武道における機」の考え方をここまでわかりやすく書いてある本は中々ないと思います。
「敵を作らない」という考え方が、心持ちの問題ではなく「身体技法の問題」と解説しているなど、武術書では中々読み解けないようなお話がわかりやすく書かれています。
(って、このわかりやすくしようとすること自体が本書の中でも触れられていますが)


評価が真っ二つな本は面白いですね。
以前、とある出版業界の方が「そういうのが良い本だと思います」とおっしゃっていたことを思い出しました。