2010年4月15日木曜日

養生訓



ホリスティック医学(全体的医学)の推進者である帯津良一さんが書かれた、養生訓に関する本です。


養生訓とは、江戸時代の儒学者貝原益軒が書いた長寿や健康に関する書籍です。
その内容は「自分の身体に内在する生命を如何に活用させていくか」というもので、その考え方はまさに現代のホリスティック医学と同様のものです。


その内容は、ごく簡単にいえば「普段の生活習慣でこんなことを気をつけよう」というものです。
また、貝原益軒の書いた養生訓は当然江戸時代に即したものなので、それを帯津良一さんが現代に適合するような補足を加えることで、より面白い内容となっています。


そこそこ楽しみ、そこそこ節制。
無理せずに自分の生命を活用していく。


「青雲の志」について、本書の中でも紹介されています。
この言葉は別に立身出世のための言葉ではなく、生命の活用に関する言葉なのではないかと。

私は職業会計人ですので、数字のことを無視するわけではありませんが、数字以外の面についてもお客様がより良い生活を送れるような仕事を心がけたいものだ、と思います。

身体論 スポーツ学的アプローチ



身体論に関する歴史的かつ多面的な分析を試みている一冊です。
舞踏と武道、その同根性や近代における身体概念など、とても面白く読めました。


他者肯定、祝祭的なものの存在、理性や合理とのバランスのことなど。

自分の身体は自分のもので、自分で全てコントロールできるものである、という発想が近代の身体技法に関するベースになっているかと思います。
そこからの脱却を図ることが必要なのではないか?という本書の提示に対して、私などは経営の世界からどのような回答を導き出すことができるのか?
非常に興味深いところです。


また、最後に触れられている「視覚中心から触覚中心への移行」というお話はとても興味深いです。
テクノロジーの世界における触覚の問題など、今後は「触る」ということが重要性を増してくるのではないかと考えています。


アマゾン以外のネット書店などでは購入することができるようです。
宜しければぜひ。