2010年1月29日金曜日

図解!売れる色の法則



色の使い方は商品の売れ行きに大きな影響を及ぼします。
手に取ってもらいやすい、リピートしてもらいやすい、高品質を演出出来る等々。
全く同じ機能の商品だとしても、色使いが違うと使う人間の体感は大きく変わります。

全く同じ重さの荷物を黒い箱と白い箱に詰めて運ぶ場合、白い箱に入れた方が圧倒的に重さを感じにくいのだそうです。
人は色彩から身体レベルで影響を受けているわけです。


本書は実際に売られている商品の色使いをサンプルにして、具体的な色の利用方法について説明をしています。
何となく眺めているだけでも、色々な使い方があるものだな~と楽しめるのではないかと思います。

2010年1月24日日曜日

究極の身体



高岡英夫さんが書かれた、スポーツの世界における達人と呼ばれる人々や、剣聖と称される剣術家などが持っていたとされる究極の身体についての本です。


ゆる体操が何を目指して作られたのかを理解するのにとても良いかと思います。
物理学的なお話が相当出てきますが、図解が多いので想像力を働かせれば理解出来るようになっています。

私たちが何となくやっている身体の動かし方に潜んでいる非合理性などが明らかにされます。
大きな塊として認識されている身体の様々な部位は、実はバラバラに分割出来るようになっています。
バラバラで、柔らかく身体を使えるようになることの重要性が繰り返し説かれます。


とても楽しめる一冊でした。
武道はもちろん、音楽や絵画といった芸術など身体を使って表現をする人には是非お読み頂きたい一冊です。

2010年1月19日火曜日

図解でわかる心理学のすべて



心理学に関する入門書です。

おススメな点は体系的な理解が進むことでしょうか。
心理学に関する話は方方で見聞きするのですが、どれも単発的かつ散逸的なため、体系的な理解が出来ずにいました。

本書はその点に注意を払っており、心理学の歴史からその内容まで、縦と横のつながりを意識して書かれています。


深い知識が手に入る本ではありませんが、入口としては中々良い本なのではないかと思います。

2010年1月13日水曜日

論語と算盤



是非全ての人に読んでもらいたい一冊です。
特に経営者には強くおススメさせて頂きます。


我々日本人は、その思想背景に宗教を持っていません。
それ自体が良い悪いということはないと私は思っています。
しかし、それ故の弊害として「強い価値観の裏付け」というものが個々人の中に育ちにくいのは間違いがないかと思います。
これがいわゆる国教またはそれに類するものを持っている国においては事情が異なります。
なぜなら価値観のベースが宗教的に定まっているからです。
そのベースに適合していれば良いこと、していなければ悪いことなわけです。


私は別に各人が信じるべき宗教を持て、と言いたいわけではありません。
しかし、行動規範たる評価軸は育てていくべきであると強く感じています。
そしてその評価軸は、誰からから押し付けられるのではなく、各人が自分の内側に育てるべきものです。


孔子、論語をそのベースにしろというわけではありません。
しかし、今から数十年も前に現在起こっている数多くの問題をすでに予見していた渋沢栄一氏の卓見に触れることは、自分の中心軸を育て上げるのに大変参考になるのではないかと思います。

2010年1月4日月曜日

タックスよ、こんにちは!



日本税制の現状や課題などがコンパクトにまとめられた本です。
今から数年前に書かれた本ですので少々古い情報も含まれていますが、十分実用に耐えうる内容になっているかと思われます。

国税と地方税の考え方の相違や、累進的負担と応益負担のバランスなど、非常に分り易くお話が進行して行きます。
途中の所得税や消費税の計算方法については中々わかりづらいかもしれませんが、それ以外の概略部分を読むだけでも十分に価値があります。

これから先、税制はその姿を変えて行くことが半ば必定と思われます。
どんな税制が望ましいのか、納税者一人ひとりが是非考えて頂きたい大切なお話です。

2010年1月2日土曜日

Harvard Business Review 2010年1月号



トヨタの生産・在庫管理方式を作った大野耐一さんの特集号です。

大野さんのやろうとしたしたことは、事業に身体感覚を身に付けさせることでした。
生産のスピードや流れについて柔軟性を持たせ、製品の作り過ぎを防ぐことで不要な在庫を抱えることを防ごうとしました。
経営者レベルまでいかなくても生産の現場において現在の生産量が適切なのか否かが判断出来るために考えられた仕組みがかんばん方式です。


多品種少量生産という課題にどう立ち向かうのか。
どこまでを自社で請け、どこから外注に出すのか。
受注から入金までのリードタイムを如何に短縮するのか。
これらのお話は大企業のみならず、小さな会社においてこそ拘るべきお話です。

身をもって難題に取り組んだ大野さんのお話は、現在の日本企業においてこそ有用なものとなるのかもしれません。