2009年4月18日土曜日

Harvard Business Review 2009年5月号


不況を実感されている方は非常に多いですが、それに対して何かしらの対応を考えていらっしゃる方は案外と少ないように感じられます。
当然のことですが、好況期には特に対策をする必要もなかったようなことでも、不況期には意図的に仕掛けや仕組みを作ることに腐心しなければならないこともしばしば。

問題は不況期においては「規模がでかい方が圧倒的に有利」であるという事実です。
コストダウンの可能性や新技術開発の推進など、資金や時間にある程度の余剰がある大手企業にはこの時期においても打つべき手がいくらでもあります。
その為、私や私の顧問先である中小零細事業主にとっては、大手に駆逐され尽くされかねない状況にあります。
小物は小物として自分なりの武器を作らなければならないのです。


本書の内容も、基本的には大手企業を対象としているものが多くあります。
ただ、小物がものにできれば大手以上に威力を発揮出来そうなものもあるように私は感じました。

具体的には「不況期の営業戦略」という論文などは、実は中小零細事業主がつぼに嵌った時の方が効果は大きいのではないかと思います。
その具体的な理由としては「人間としての信頼性」を担保する事が、中小零細事業主の方が有利である点です。

上記の論文の直前ページには、ビジネス・ブレークスルー大学院大学の松本孝利氏のインタビューが掲載されていますが、そこにも「人間としての信頼性」という観点が書かれています。
ただし、このインタビューにおいてもあくまで観点は「企業組織と被雇用者」という前提が置かれているので、例えば中小零細事業主などはその点について自分なりの見識を持ち、補足する必要があります。


座して死ぬのを待つべからず、動き続けましょう。

0 件のコメント: