2010年8月24日火曜日

事実認定の手法に学ぶ荘司雅彦の法的仮説力養成講座



検察や弁護士、それに裁判官などの司法に関わる人々は「真実を明らかにしようとしている」と一般人は考えがちです。
しかし、実際はそうではなく「如何に説得力のあるストーリーを構築し、それを提示し、その妥当性を判断していくのか」というまるで小説家のようなお仕事をしているようです。

客観的な事実を集め、その中から確実性が高いものを選択し、そこから経験則や論理的な推認などを用いながらストーリーを構築していく手法は、非常に精密であることが求められます。
また、ストーリーを作るといっても「好き勝手に作って良い」ということではありませんし、また「相手から突っ込まれること」を前提にしながら自説を構築していかなければなりません。


本書では、そうやって緻密にストーリーを構築していく手法を経営などにおいて利用していくべきだ、という主張がなされています。
また、過去のストーリーを構築するための手法を現在から未来に向かって伸ばしていくことも有効なのではないか?と提起しています。


ストーリーの構築は、経営においても必要不可欠なものです。
そのとっかかりとして、このような「法的仮説力」を用いるのも有望な方法なのかもしれません。

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