2009年9月13日日曜日

トポロジカル宇宙 完全版 ポアンカレ予想解決への道


別に専攻していたわけでもないのですが、数学や天文、物理系の入門書を読むのは好きだったりします。
その中でも特に数学については抽象の世界を扱っているという点について、非常に特異なものであると思っています。
ところが数学の世界の研究が進むにつれ、色々なところで実世界とのつながりが明らかになってきました。
抽象を研究しているはずの数学が実は実際の世界で起こっていることを表す算式を作ることができる。
とてもすごいことのような気がします。


本書はトポロジーと呼ばれるものについて書かれている本です。
トポロジーとは空間に関する学問とでも理解すれば良いでしょうか。
学問的にある程度都合のよい空間を規定した上で、その空間をアレコレいじることにより性質を探っていくような学問です。
本来ならば非常に難しい算式が必要なのでしょうが、本書においては一切の算式を廃し、ビジュアルのみでトポロジーの、特に宇宙の形に関するお話を進めていきます。

トポロジーの世界では2006年、難攻不落と言われていたポアンカレ予想という問題が証明されるという出来事がありました。
この問題が解かれたことで、宇宙の形に関する話が先に進んだんだよ、ということも触れられています。


私も本書を読んで全てが理解できたわけではありません。
しかし、非常に想像力を使うことが求められました。
この想像力を使うという行為は、経営においても大変に重要な要素です。

仕事ばかりに頭を使うのではなく、何か違ったことに対しても頭を使うことは脳科学の見地からも正しい行為なのだとか。
皆様もぜひ抽象の世界で想像力を駆使してみて下さい。

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