2010年11月16日火曜日

戦略は直観に従う



戦略の策定というとまず「目的を決める」ことから始まり、そこから「現状の把握」「競合」「市場の動向」などを綿密に分析することで進められる、というのがオーソドックスな意見です。
しかし、実はこの手の論理の中ですっぽりと抜け落ちている部分があります。
それは「では実際に戦略をどうするのか?」という策定そのものの部分です。
どうすれば「達成可能な戦略」を策定できるのか、そのことがこの論理では説明がつかないのですね。


本書は「まず目的を定める」という従来の説をひっくり返すことから始めています。
必要なことは「機会」をきちんと捉えることです。
現実に実行可能な手段を拾い出し、そこから目的が展開していくことを提唱しています。


本書と趣旨はずれますが、アル・ライズのマーケティング論などは手法論において近似的なものがあるかもしれません。
マーケティング戦争」「フォーカス!
氏は「戦略と戦術なら戦術のほうが大切に決まっている」と言います。
「実行可能かどうか分からない話し」よりも「今できる戦術」に傾注したほうが、成果は出し易いに決まっている、という理屈ですね。


前回ご紹介しているセレンディピティなどと併せて、日々心がけることで「新しい何か」が始まるかもしれない一冊です。

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