2010年7月に亡くなられた梅棹忠夫さんの代表作です。
出版されたのは1969年ですので、40年を経過しているのですがその内容はまるで古さを感じさせません。
本書は「ハウツーもの」ではない、と著者は指摘しています。
確かに本書の中には「カード利用法」など、具体的な技術論が書かれているので一見するとハウツー的に読めるかもしれません。
しかし、根底にあるのは「問題の提示」であるように思われます。
冒頭で書かれている「知識の獲得法の獲得」という命題に対して、個々人がどのように取り組んでいくべきなのか?
序文の最後で「考え続けることの重要性」に触れられていることからも分かるとおり、本書はあくまでも課題の提示を目的としており、自ら実行をしていくことを求めています。
現代においては紙ベースだけでなく携帯電話、スマートホンなどの活用による別の形の記録方法もまたありえるのではないかと思います。
大切なことは「記録して終わり」ではなく「記録したものをくって、回して、組み合わせてみること」です。
私自身、自分のブログをたまに読み返してみて「あ~同じところを回っているな」と諭されることもあります。
「記録」というものの使い方について色々と考えさせられる一冊です。
思考を練りあげていくための手段を学ぶのにオススメです。
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