2009年7月14日火曜日

ウェブはバカと暇人のもの


Web2.0などという言葉が流行して大分経ちます。
インターネットで大儲け、クラウドコンピューティングで革新的なシステムが、などというお話がコンピュータ関係の本に留まらず、一般雑誌などにおいても特集されるようになってきました。

では現実にIT絡みの技術が物凄く大きな市場を形成することに成功しているのかと問われれば、私は「否」であると考えています。
少なくとも「ウェブでウハウハ」なんていうケースはそうそうありはしないかと。


所謂一般人がブログのような表現方法を手に入れたことは大きな意味があると考えています。
しかし、それが即産業化というように把握するのは、少々短絡的に過ぎます。
書かれているコンテンツの品質や伝達方法のレベルなど、やはりプロフェッショナルがテレビなどのメディアを使って大々的にやっているものの方が圧倒的に完成度が高いのではないかと。

本書はネットにまつわる色々な「良いお話」を単なる幻想だと切って捨てています。
確かに、最近でも「それ本当かよ!」と思わず突っ込みたくなるようなIT関係のお話が溢れ返っています。
少し前に紹介した「僕が2ちゃんねるを捨てた理由」と共に、ウェブに関する現状分析をするための書籍としては役に立つかと思います。

ただ、本書のスタンスは少々極端に過ぎる面もあります。
この本で敢えて取り上げていない「頭の良い人々」も確実に存在するわけですし、そもそもテレビというメディアとネットというツールを一冊の本で比較する必要があるのかな~というのが個人的な感想です。
そもそもが求められている機能が違う、ということを忘れないでいることが大切かと。

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