2009年10月23日金曜日

「論語」の話



論語について、ラジオで一ヶ月間放送された内容を一冊の本にまとめたものです。
それまでの論語に関する研究から、話者の独自の視点まで多くの解釈が取り込まれています。
「論語=難しくて分からないもの」という固定観念を払ってくれる、非常に面白い本です。

切り口も中々に面白いです。
孔子の音楽観や女性観など、通常の書籍では取り上げられないような切り口でその人物像が語られていきます。
人間としての孔子がどういった人物だったのか、想像力を刺激される内容です。


話者は「人間の可能性と限定を認識し、どのように生きていくのか」ということが論語の結論ではないか、とまとめています。
とかく「何かが悪い」「環境が悪い」「他人が悪い」と問題を外部に求めがちな我々ですが、結局は自分自身がどのように行動するのかが問われているということなのかと。

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