イノベーションという言葉は最近よく使われるようになりました。
「革新」だとか「改革」だとか「改善」といった意味合いで使われているようです。
「このシステムを導入すれば飛躍的な成長が!!」というように、ITやシステム系の企業が自社を売り込む際にこの用語を頻発していますが、実際にはそんな簡単なものではありません。
本当の意味でのイノベーションとは、全社的な仕組みを変える位の大きな枠組みでとらえる必要があります。
この本は「市場の成熟度」や「商品の一般化度」、「企業の経営姿勢」などの前提条件から、数多くあるイノベーションをどのように選択するのかということについて詳しく説明がされています。
当り前といえば当たり前なのですが、業種や業界の動向、商品の普及度などにより企業が取るべき行動は差異があって当然です。
イノベーションもしかり、ある企業にとって有用であったイノベーションが他の企業にとっては有害となる可能性も決して低くはないのです。
この本では14類型のイノベーションを紹介するとともに、それぞれのイノベーションがどのような状況に置かれている企業にとって有用であるのかが説明されています。
そして大切なのは「複数のイノベーションではなく、一つのイノベーションに特化すること」だと繰り返し述べられています。(ある程度の例外や幅はもたせてありますが)
「ようこそ、生存競争の世界へ」の一言で締められる本書、閉塞感にとらわれている企業にとっては一読の価値があると思います。
0 件のコメント:
コメントを投稿